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2011年6月21日 (火)

迷走する国会 進まぬ震災復興 -再生可能エネルギー法案への固執に疑問-

今国会の会期末が明日に迫ってきた。
現時点で国会の延長日数すら合意されていない状況である。
停滞の根源は菅直人にある。言わずと知れた時の総理大臣である。
菅氏は「再生可能エネルギー電気調達特別措置法案の成立」までは自分の内閣で成立させると意気込んでいるという。つい最近までは第2次補正予算案と特例公債法案が成立すれば退陣と思われたが、この2案の成立は大丈夫と見込んで欲が出てきたのだろうか。

ここで多くの国民は「だったら早く再生可能エネルギー電気調達特別措置法案を成立させて辞めてもらえばいいではないか」「7月中旬の退陣予定が1ケ月ほど延びるだけでしょ」と思っているかもしれない。
この認識には大きな落とし穴が少なくとも2つある。

ひとつは、再生可能エネルギー電気調達特別措置法案の主要目的のひとつが再生可能エネルギーの全量買い取りの義務化にあることである。
「脱原発」という流れから見れば「それでいいんじゃない?」という声が聞こえてきそうだが、問題はその買い取りを行うための原資である。現在各家庭等の太陽光発電での買い取り価格は各電力会社が各家庭に配電する際の価格を元に算出されているわけではなく国策として高い単価が設定されている。
現時点(平成23年度)で住宅用(10kW未満)で1キロワット当たり42円等と定められている買い取り価格。その原資は一般消費者の電気使用料金に上乗せして確保されている。同じ方式で全量買い取りの義務化を実施すれば各家庭や法人等の事業者の負担は多大になることは明白である。
震災後の状況に加えて震災前からの長引く不況状況下での経済活動を直撃するのは必至であり、復興のための消費税増税も決まるとすれば、国民と日本企業の負担は膨大な数字となる。
仮に再生可能エネルギーの全量買いを実行するとしても、その制度設計は慎重に、精緻を尽くして行われるべきである。脱原発、地球温暖化を抑制することも含めたCox排出の抑制、電気使用総量のあり方など様々な影響分野での結果を予測しながら、何らかの新たなスキームが検討されなければならない。
重要でかつ実行に値する法案であることには間違いがないと私は感じているが、それと同時に、遅速に行われるべきではないと断じておきたい。

もうひとつの視点は「辞めると宣言した人の言い分は何でも通るのか」という道義的問題である。
毎日新聞にこんな記事が載っていた。

経団連の米倉弘昌会長は20日の会見で、退陣表明しながら時期を明確にしない菅首相の姿勢について「自分が言ったことをちゃんと実行しないと、若い人たちの教育上も具合が悪い」と述べた。

他のメディアでも同様の報道が続いており枚挙にいとまがない。
与党である民主党執行部一人ひとりからテレビメディア報道のカメラの前で堂々と「辞めてほしい」と言われた総理大臣も貴重な存在だ。歴代の総理大臣でも似たような状況が皆無ではないが、皆が国益のために辞める決断をしてきた。
しかし菅直人という人間は、どうも違う感覚を持ち合わせた異質の人間のようである。

さらに敢えて踏み込んで言わせていただくと、再生可能エネルギーの全量買い取りの義務化よりもやるべきことがいくらでもあるではないか。被災された方々の復興支援の道筋もままならない状況下にあって再生エネルギーが最重要課題だと言わんがばかりの議論は不遜だと断じたい。
日本国の政治は総理大臣のクラブ活動ではないのだ。

※一応補足しておくと私は再生エネルギー利用を促進することに反対しているのではない。
私の事務所では創業時から15年間再生可能エネルギーに取り組んできており今も積極的にその事業を推進している。
【新エネルギー普及事業】新しいエネルギーへの転換を図る

国家であれ地域であれ、個々の企業や家族いずこにあっても、最も重要な要因は人である。
今のような程度の総理大臣を頂かないといけなかった日本国にあって、その責任の一端は私たち一人一人にもあることは紛れもない事実である。そのことを深く自覚し、まずはこれからできてしまう傷口をできる限り小さく抑えて次のステップに進まなければならない。どうしようもないとあきらめを感じた瞬間から、悪は際限なく蔓延るのだ。菅直人の居座りはその典型である。
私達はいま一番苦しんでいる人のためにできることを着実に実行しよう。
その先にやっと次の展望が開けてくるのだと信じて。

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