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2009年9月14日 (月)

それでいいのか?民主党が教員免許更新制度を廃止

民主党参議院議員会長の輿石東代表代行は、12日の記者会見で「教員免許更新制度」を廃止する法案を来年度の通常国会に提出する考えを発表した。
教員免許更新制度は今年4月に施行されたばかりの新しい制度。
教育現場における長年の懸案事項であった指導力、学力の著しく低い教員への対策として打ち出された新しい試みである。

施行後半年も経たない制度を早々に廃止するという。
民主党のマニフェストでは「教員免許制度を抜本的に見直す」とあったが、民主党の言う見直しとは制度を廃止することだったのか?
この制度がすばらしいとは言わない。しかし、単に廃止するだけでは逆行、退行するだけではないのか。
廃止後にどのような対策を打つのだろうか?
マニフェストには「教員の養成期間は6年制(修士)とし、養成と研修の充実を図る」とある。しかしこれでは一度教員になれば定年になるまで身分が保障されることには変りがなく、かつ教員の資質の何を是正するのか何も示されていない。

民主党の考えている制度変更のままでは、改革の逆行になりはしないのか?
未経験の時点で2年の養成期間を追加することと、実務を重ねた経験者への再教育を行なうことと、どちらが有効性が高いのか?民主党は本気で比較検討してほしい。
民主党案では、教員になりたい若者の経済的、時間的負担が増大することも見逃してはならない。
結局、これから教員になる若者世代に負担を押しつけて、既に教員になっている人達(この人達の能力不足が問題であるにも関わらず!)は既得権を守ろうとしている、という結果になりかねない。

民主党の行動には「その後」が見えてこない。

輿石氏は元々は日教組の出身。
自分の支援基盤の利益を守っているとの批判は当然起きてくる。
自分の支持母体の利益を最優先するのであれば、自民党政治と何ら変わない。
他の政策との整合性を考える技量や経験がない分だけ、未来への責任の実感が足りない分だけ、自民党議員よりも、たちが悪いだろう。

日教組の代表として、教員の身分保障を最優先とする既得権を守ろうとしているのでは?という視点で民主党のマニフェストを読み返してみると、納得がいってしまう項目が並んでいる。「教員が子供と向き合う時間を確保する」という目的を掲げることで「教員を増員」する主張はその典型だ。
現在でさえ、資質に問題がある教員がいると指摘されているのに、その問題への具体的な対処が明示されないままで教員を増やすと、さらに質の低下が増大するのではないのか?
民主党の政策の甘さ、整合性のなさは、同一分野においても既に綻んでいる。
実に底が浅い、幼稚だ、と言わざるを得ないだろう。

輿石氏よ。民主党よ。
あなたたちの行動が「改革」だと主張したいのであれば、国民の疑問を解消してくれる能動的な「対案」を提示してほしい。
有権者に選ばれた議員である限り、どんなに間違っても、支持母体への利益誘導は、やってはならない。

教育は教員や国家政府のためにあるのではない。
教育は、未来を生きる子供たちのためにこそ、あるのだ。

【関連リンク】
教員免許更新制の廃止法案、通常国会に提出も 民主・輿石氏(日経ネット)

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