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2005年8月17日 (水)

郵政民営化を考える(2)公務員の必然性はなにか

視点を変えて公務員という立場がなぜ生まれたのでしょうか?

公共の利益を提供するためにその身分地位を保証した公務員という職責を作ったのは誰もが認めるところだと思います。
では民間企業には公共の利益を提供する責務がないのでしょうか?
私はここが根本的に間違っている、もしくは成熟していない重要なポイントであると思っています。

確かに利益の追求が企業活動の目的と言われています。営利法人と言われる所以でもありましょう。しかし利益の追求のために何をやってもいいのか?法律にさえ抵触しなければ許されるのか?やはりそこには人として許されない規律が厳然と存在します。
企業活動の目的を私は「求められる価値の創造と提供」だと考えています。
その視点から見ていけば現在の公務員と民間企業従事者との境目は実にあやふやなものであると感じられてなりません。その意味では公務員という職責が多くの仕事を担うのは成熟途上社会においてのみであると考えています。

国会議員の郵政民営化反対の主張を聞いていて、20年ほど前だったと思いますが、ヤマト運輸への宅配事業許認可が遅々として進まなかった状況を思い出すのは私だけではないと思います。
あのときでさえ「全国統一のユニバーサルサービスを保証すること」が行政側から出された条件でしたね。民間事業にそんなことを要求するのかと驚きもしました(私が最初の就職企業が物流専門のトステム物流株式会社だったので詳しく調べたことがあります)。
しかしヤマト運輸はそれを達成しています。しかもそれは官から要求されたからではなく、事業を行う者の使命として全国網を完成させました。民間企業を舐めてはいけません。

何のために企業活動を行うのか?そのことを真剣に考え実践している企業は少なくないと私は思います。数年の移行期間があれば民間企業は確実にユニバーサルサービスを維持しながら解雇もしないで民営化を達成すると私はみています。
民営化されれば営利追求のみの経営になるという見方は民間企業を知らない人の言う空論です。人心の不安をあおるだけのデマと言ってもいいすぎでないと思う。

少し話が広がりすぎましたが郵政民営化は自然な道筋であると私は思っています。これは日本に郵政制度を導入した前島密も元々考えていたことです。安定した生活を求めたいのは万人共通の思いでもあるでしょう。しかし平凡ということが日々の弛まない努力に裏打ちされているのと同じように、安定した生活を求めるならば常に向上し変化し続けることが求められているのだと私は思っています。
元来、老舗にしろ同じものにように見えて常にお客様の気持ちに答えるために不断の努力を続けています。

公務員=離職の心配がないという保障された関係は時代の役割を終えつつあるのだと私は思います。もっといえば国債発行額が返済額を上回り始めたバブル崩壊直後に行政サービス全般の民営化への道筋がつけられるべきだったと思います。
つまりすでに遅きに失っていると思うのです。

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