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2005年5月22日 (日)

郵政法案審議拒否に思う

現在の国会の中心議案のひとつである郵政民営化法案の審議がいまだ始まらないという状況が続いている。郵政民営化法案そのものについてはこの日記でも特に触れないできたが、それにしても審議拒否というのはどうなのだろうか。

郵政民営化法案についてはコメントの必要が特にないのではないかというのが私のスタンスだ。各メディアでは様々論点が提起されているが、私はそもそも税制的にも優遇されている郵政事業を見直すことで「小さな政府」を目指し、財政投融資という不透明な資金の流れを明らかにすることが郵政民営化による眼目であると考えている。民業圧迫だとか特定郵便局従事者への待遇はどうするのかという問題提起もある。サービスの地方格差も懸念されているが段階的な措置や関係部門等の調整など現場対応は個々の問題であるという認識だ。クロネコヤマトの宅急便事業の認可が進まなかった状況と似ていると思うのは私だけではあるまい。
制度的にも施行の中で修正をかけていけばよいと見ている。
判断基準は今後とも官で行なう事業なのか、民で行なう事業なのかという点だ。そこに焦点をあわせての議論でないと話はかみ合わない。

「審議拒否」とはどういう根拠で行なわれている行動であろうか。審議拒否行動をとっているのは民主党と社民党だ。HPで見る限り社民党はこのことについて触れている箇所がみつからないので民主党の主張を見ることにした。
《郵政民営化法案の瑕疵》
「法案に重大な瑕疵があるので出し直しをしない限り審議には入らない」という主張だ。
上記HPで書かれている点については審議拒否にあたるような内容だろうか。審議の中で法案の不具合を審議すればいいんじゃないの?というのが率直な感想だ。そもそも従来の法案においても完全な形での提出しか認めなかったというなら話もわかるが、もちろんそんなことはありえない。
民主党の主張は上記HP内においてだけでも矛盾している。「民営化等の見直しを行なわない」とする中央省庁改革基本法を根拠に民営化の議論自体を否定している(この件は公社化までの規定であることは文脈で明らかであるし、こんなことを言い出したら一度決めたことは悪法であっても改定できないことになる)かと思えば、「4月25日になされた政府与党合意の内容はほとんど法案には盛り込まれていない」とも言っている。審議自体はしていいのかいけないのかこれではわからない。個々についてはここでは検証しないが検証する必要もないだろう。

そもそも民主党は郵政民営化に賛成か反対なのか?国民の多くは意外と「民主党は賛成」と思っているのかもしれないが「民営化反対」なのだ。
《郵政改革に関する考え方》
《民営化よりも正常化》
正常化と言っているが具体的な方策がまだ提示されていない。「郵便局に集まるお金を減らすとともに、ムダ遣いをやめさせることが必要」とあるがどうやって集まるお金を減らすというのか?より安全と思われるところへより預金金利のよいところへと思うのは自然な国民感情だ。預けている国民の行動自体が悪だと言っているようにも聞こえる。
一方で民主党の衆議院議員のうち少なくとも20名程度は民営化を支持しているとも言われている。このような状況であればなおさらのこと審議を行なうことが必要ではないのか。しっかりとした主張を行なうことで廃案にはならなくとも継続審議とすることは充分可能なはずだ。それもできないというのであれば民主党の存在意義そのものが問われてくる。

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